共用サーバーを使った独自ドメインメールの運用では、メールソフトとの接続設定や**通信方式(POP3 / IMAP / SMTP)**の理解がカギとなります。本ページでは Outlook や Thunderbird、スマートフォンなどでの設定例と、送受信プロトコルの選び方・注意点を解説します。
- メールソフト別の設定ポイント
- POP3 / IMAP / SMTP の特徴と違い
- よくある設定ミスと対処法
- まとめ & 次のステップ
1. メールソフト別の設定ポイント
1.1 Outlook(Windows / Mac)
項目 | 設定例 |
---|
受信サーバー | mail.example.com(IMAP / POP) |
送信サーバー | mail.example.com(SMTP) |
ユーザー名 | メールアドレス(例:info@example.com) |
ポート番号(IMAP) | 993(SSL)または 143(STARTTLS) |
ポート番号(SMTP) | 465(SSL)または 587(STARTTLS) |
Outlook は自動設定機能がありますが、必ず「詳細設定」で手動確認しましょう。
1.2 Thunderbird
Thunderbird は IMAP 接続を前提にしており、複数端末でも同期がしやすい設計です。
手動設定時には「セキュリティ設定 → SSL/TLS」「認証方式 → 通常のパスワード」を選択。
1.3 スマートフォン(iPhone / Android)
* iPhone: 設定 > メール > アカウント追加 > その他 > IMAP/POP
* Android: Gmailアプリ > 設定 > アカウント追加 > その他
通信方式は IMAP(同期型)が基本です。
SSL/TLS の有無を明示的に選べる画面が出る場合は、必ず「SSLあり」「認証必要」を選択。
2. POP3 / IMAP / SMTP の特徴と違い
項目 | POP3 | IMAP |
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動作 | 受信後にローカル保存(サーバーから削除される場合あり) | サーバーと同期(複数端末で共有可) |
利点 | 通信量が少ない、ローカル管理に向く | モバイル・複数端末での閲覧が便利 |
注意点 | 端末ごとに既読・未読の管理ができない | サーバー容量を消費しやすい |
SMTP(送信)
送信メールの中継サーバー。SMTP 認証(SMTP AUTH)が必須。
SSL または STARTTLS による暗号化が推奨されます。
3. よくある設定ミスと対処法
症状 | 原因 | 解決策 |
---|
メール送信できない | SMTP認証がオフになっている | 「送信サーバー設定」で認証を有効化 |
メール受信できない | ポート番号や暗号化設定の誤り | IMAP: 993 (SSL), POP: 995 (SSL) を再確認 |
サーバーに接続できない | サーバー名が間違っている/DNS未反映 | 正しいホスト名 mail.example.com を確認 |
4. まとめ & 次のステップ
- メールソフトの設定時は、手動でポート番号と暗号化の指定を行うのが確実
- IMAP は複数端末での閲覧やスマートフォン利用に適し、POP3 は単一端末向き
- SMTP 認証は送信時の必須設定。SSL/STARTTLS の暗号化を忘れずに
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